去年の夏、ご飯が出来たからって母親に呼ばれて下に行こうとしたら、寝室のほうからなんか光りが漏れていたんだ。
チカチカしてたから誰かテレビでも観てるのかなと思って寝室に行った。
そこでその日は弟と俺と母親の3人しか家にいない事を思い出したんだ。
だから多分弟だと思って気軽にドアを開けた。
そしたら案の定、真っ暗な寝室で弟がテレビを見てた。
なんかどっかのバラエティ番組だった気がする。
「何でそんな暗い場所で見てんだ?」って聞いても返事がない。
俺は部屋の電気をつけてやった。
集中してんのかなと思ってそのときは、「飯が出来たってよ。早く降りて来いよ。」って言ってドアを閉めた。
そしたら、驚くくらい近くで「うん。」って聞こえたんだ。
多分耳元くらい、驚いて振り返っても誰もいなかった。
引き戸タイプのドアと、その横に鏡があるだけだった。
俺は急に怖くなって階段の電気をつけたがもちろん誰もいない。
そしたら突然携帯が鳴った。
めちゃくちゃビビってた俺は、飛びのいて頭を壁にぶつけたんだけどその話はいい。
液晶を見たら友達の名前で、それを見たとたんかなりほっとした。
これ以上なんかあったらショックで漏れそうになってたくらい。
それから10分位友達と話して電話を切ると、なんかおかしい事に気がついた。
全然弟が部屋から出てくる気配がない。
そんなに面白い番組だったかな?と思い返してみてもう一つ変化に気がついた。
さっきまでやっていたバラエティ番組の音、それが異様な音に変化してた。
でもその音は聞き覚えがあった。